中国ドラマ「楊貴妃」絶世の美女 or 悪女
2015年1月23日、現在放送中の中国の歴史ドラマ「武媚娘伝奇 DVD」は、中国国内だけでなく、日本でも大きな話題となっている。このドラマの主人公である、「絶世の美女だが冷酷非道」な中国古代の女帝・武則天に、日本のネットユーザーの多くが興味を寄せている。実際、日本人は唐の文化に深く影響を受けているため、中国の唐代の歴史にも深い感情を持っており、唐代の人物や社会を描いた日本の映画やドラマ、ドキュメンタリー作品も少なくない。これらの作品の中には、唐代について様々な「解釈」をしているものもあるが、ここからも日本人特有の唐に対する想いをうかがい知ることができる。
日本人が作品の題材として最も多く取り上げている唐代の人物は楊貴妃だ。ドラマや映画だけでなく、舞台劇や漫画作品にも登場している。例えば溝口健二監督の1955年の映画「楊貴妃」はとても有名な作品だ。宝塚歌劇団は2004年に歌劇「花舞う長安−玄宗と楊貴妃」を公演した。中国人にとっては「美しさゆえに国を滅ぼす元凶になった」イメージの強い楊貴妃だが、日本の文芸作品では女神のような存在として扱われている。小説家・井上靖はこれについて「日本人はもともと、おとなしく従順で、自分の運命を男性に委ねるような女性が好き。この考え方の違いが両国における認識の差をもたらした」と分析している。このため、日本人は強い女である「武則天」を、映画やドラマの題材にしたいという情熱が沸きにくいことだろう。
世界三代美女・楊貴妃はその美しさのあまり、国を滅ぼしたという。彼女に溺れるあまり唐を滅亡へと導いた玄宗皇帝とは。狂おしいほどの愛が火種となり、権力争いが巻き起こる! チャン・ツィイーと並ぶ中国4大女優のひとり・ファン・ビンビン主演、ウィンストン・チャオ(チャオ・ウェンセン)らが贈る華麗な中国歴史絵巻。
「楊貴妃 DVD」は西暦紀元734年。中国 唐の時代。都の長安は世界最大の都市として隆盛を誇っていた。のちの楊貴妃、楊玉環(ファン・ビンビン)が、洛陽で玄宗皇帝 李隆基(ウィンストン・チャオ)の第18王子である寿王 李瑁に見初められ結婚した。李隆基と楊玉環は、皇帝と寿王の妃として初めて出会うこととなる。李隆基はこの時、武恵妃(寿王の母)をこよなく愛していたのだが、その後武恵妃は病気で他界してしまう。深く悲しむ李隆基は、新しい妃を探すが、若い頃の武恵妃似の美女であった玉環に目が止まる。表向きには、一度出家させてという形をとるが、あろうことか李隆基は息子 寿王から玉環を召し上げ自身の妃としてしまう。
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